– 商 品 –
木質バイオマス蒸気ボイラー
– 説 明 –
今回は製品ではなく整備のお話をしたいと思います。
木質バイオマス蒸気ボイラーを導入しているお客様より
「ボイラーが感震器異常で停止していた。」とのご連絡を受けました。
<今回点検した木質バイオマス蒸気ボイラー>
そのときはボイラー室の清掃を実施したので、
「もしかすると接触があったのかも?」とは思いつつ、その日は復旧して稼働を続けました。
そして次の日も「感震器異常」が発生しましたが、
その日は「人工衛星イプシロン」の打ち上げもあり、ラジオなどでも「振動が感じられた。」という報道もありました。
とにかく現場へ急ぎ、状況を確認すると、徐々にガタガタと音が発生し、
機械を触ってみると非常に強い振動が発生していました。
ボイラー室内は騒音で若干恐怖を感じるぐらいで、
感震器のボールがぐるぐる回り始めるとさらに振動と音が大きくなりました。
振動中に触手しながら元を探ると「誘引ファン」が原因でした。
誘引ファンを分解し、インペラを指で撫ぜてみると
「メリケン粉」の塊を触っている様な感覚があったので、スクレーパーで落とすと、
インペラに満遍なく塊が張り付いている様な感じでした。
<インペラ部 ※すすが蓄積していることが分かります>
小一時間かけて清掃し、ボイラーを起動させると嘘のように静かな運転に戻りました。
<清掃後>
結果としては誘引ファンに付着していた木質ボイラーの”すす”が一部剥がれて、
ファンの遠心運動のバランスが崩れ、すさまじい音と振動が発生していたようです。
軽微な整備で改善しましたが、
日常的な点検と定期的な整備が不可欠であると強く感じた出来事でした。