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近年、住みよい街づくりや便利な生活のために、様々な商品の開発、生産、消費によって、凄まじい排出物や廃棄物が生み出されています。そういったことから、資源・環境制約や環境問題への関心の高まりを背景に、オール電化や電気自動車などが注目を集めています。
特に自動車の脱炭素化には目を見張るものがあり、政府もガソリン車の新車販売を2030年代半ばに禁止する目標を設定する方向で調整に入りました。それでも、日本の脱炭素化に向けた取り組みは、アメリカや英国を始めとする欧州諸国などと比べて大幅に遅れているように感じます。
脱炭素化とは、二酸化炭素の排出ゼロを目指すことで、温室効果ガスである二酸化炭素の排出量を可能な限り減らし、脱炭素を実現することが、地球環境を守るために肝要です。日本でも様々な対策を講じており、中でも自動車メーカーの主な取り組みとして、ハイブリッド車やEV車の開発があげられます。
EV車とは大まかに言えば電気自動車のことで、走行中に二酸化炭素や排気ガスを出さないため、大気汚染を抑制します。また、EVのランニングコストはガソリン車と比べて低くなるため、エネルギー効率にも一役買っています。
そんなEVですが、12月17日に日本自動車工業会の豊田会長は会見の中で、「電力のほとんどが火力発電で、現状ではEVをつくるほど二酸化炭素が出る。国のエネルギー政策の変革なしにはカーボンニュートラル(炭素中立)の達成は難しい」との見解を示しました。自動車のEV化で走行中の大気汚染はなくなるかもしれないが、EV車の製作やEV車に供給する電力の生産の過程で、二酸化炭素が排出されるのであれば、脱炭素は難しいと警鐘を鳴らしました。そのためには、国のエネルギー政策の変革も合わせて進める必要があるということです。
そんな中、私たち一人ひとりに、脱炭素社会に向けた取り組みはできるのでしょうか。
車というのは二酸化炭素排出の大半を占めており、目先の削減を行うには格好の獲物ですが、それだけでは十分な取り組みとは言えないでしょう。
まずは、私たち一人ひとりが脱炭素をしっかりと意識することが大切だと思います。すでに浸透しているクールビズ・ウォームビズなどが脱炭素に向けた取り組みの一環です。
しかし、なぜクールビズを行っているのかしっかり理解し、歩幅を合わせなければ、その効果は薄れてしまうような気がします。
子供たちの未来を考えて、住みやすい地球を作り上げることが今の時代の私たちに課せられた使命だと感じます。